花のワルツの日


いま、チャイコフスキーの花のワルツを聴きながらこれを書いている。

 

ワルツって、夢みたいだ。小さい頃に見たアニメや、ミュージカルや、バレエの発表会を思い出す。ほとんど夢と化した美しい記憶の断片が蘇ってくる。


あの頃はどこまでも行けたけれど、今となっては、決められた色のタイルを、いかに瞬時に見つけて正しく踏み歩いていくか。そんな毎日である。

 

 

去年、とある女の子が紡ぐ言葉に、私は強く惹きつけられた。心の内側のふさふさを優しく撫でてくれるような詩。わたしは愛がなんなのか、恋がなんなのかをよく分かっていないけれど、でもその女の子が書いた愛についての詩を読むと、とっても安心するのだ。


そして今日、その女の子が働いているお店に行った。四ヶ月前に、わたしがそこで買った詩集を、後日彼女が郵送してくださったので、そのことでお礼を言いたかった。ノースリーブのワンピースに、白い肌、ショートカットの彼女が、飲み物を注いだり伝票を整理したりしている所をカウンター席からそっと見つめた。なんだか夢みたいな光景だった。いつの間にかわたしは彼女の言葉だけではなく、彼女の存在そのものに、名前の付け難い思いを抱くようになったのだった。

とにかく、とても幸せな時間だった。彼女はわたしに、たくさん話しかけてくれた。楽しかった。もっと居たかった。

 

今日も生きていてくれてありがとう。遠くてあたたかいひかりさん。この記憶が夢になっても、わたしはずっと、遠くからあなたの幸せを祈ってる。